イギリスグランプリはレースがチェッカーフラグだけで終了する事を我々に教えた。シルバーストーンの最終ラップは心臓発作に近いものと、チャンピオンシップの状況が変化した事を我々に提供した。シルバーストーンサーキットは使用されなくなった古い飛行場をサーキットにしたものだ。1950年にF1の開幕戦が行われ、今年のチャンピオンシップは半分を消化する。
ハミルトン(Hamilton)は彼のファンの前でポールポジションを獲得した。チームメイトのボッタス(Bottas)はペナルティーの為、9位スタートとなった。そしてスターティング・グリッドの2位はライコネン(Raikkonen)、3位はベッテル(Vettel)だ。ルノーのパーマー(Palmer)のリタイアでスタートが中断された後、イギリスグランプリが開始された。レース開始直後、グリッド中央では事故があった。トロ・ロッソ(Toro Rosso)のドライバー達は最初のラップで事故を起こし、サインツ(Sainz)はリタイアとなり、クビアト(Kvyat)にはドライブスルーペナルティが科せられた。たとえライコネン(Raikkonen)が素晴らしい追い上げを見せても、ハミルトン(Hamilton)の首位は揺らがない。ベッテル(Vettel)はレースのキーマンであるフェルスタッペン(Verstappen)の手に落ち、3位を失った。
我々が言ったように、フェルスタッペン(Verstappen)はレースのキーマンだった。18周目に彼はベッテル(Vettel)と激しい戦いを演じた。ドイツ人ドライバーはスタートで失った順位をリカバーしたかった。ベッテル(Vettel)はレッドブルをアンダーパスする為にピットストップを先行しなければならなかった。フェラーリはピットストップでフェルスタッペン(Verstappen)を抜くことができた。そしてレース終了の2周前に、フェラーリドライバーのライコネン(Raikkonen)は左フロントタイヤのパンクの為、2位のポジションを失ってしまった。しかし、イタリア・チームにとっては問題ではなかった。次の最終ラップでベッテル(Vettel)のマシンもパンクした。しかし優れたピット作業で完走する事ができた。
4位のドイツ人ドライバーはパンクの為、3台に抜かれてしまった。失ったポイントはダメージだろう。最初にレースを終了(優勝)したハミルトン(Hamilton)はベッテル(Vettel)とのポイント差を縮めた。現在チャンピオンシップ首位のフェラーリドライバーとの差は1ポイントだ。しかし、9位からスタートし驚異的な追い上げで2位に入賞したボッタス(Bottas)と最後から2番目にスタートし5位となったリカルド(Ricciardo)が時の人となった。
このグランプリはザウバー・チームの代表としてフレデリック・ヴァスール(Frederic Vasseur)のデビュー戦でもあった。チームは2018年シーズンのホンダとのエンジン供給契約もヘッドラインを作成した。明らかに今シーズンのマクラーレン・チームと日本ブランドの性能が悪い為、ザウバーに他の選択肢を探させた。もしマクラーレンが同じ決断をした場合、ホンダとフォーミュラ1にとって非常に悪いニュースになるだろう。ホンダはエンジンの供給先がなくなる為、レースから去らなければならない。フォーミュラ1がチームにエンジンを供給してレースに参加する新しい企業を見つけることは困難だろう。加えてアロンソ(Alonso)がレースで競争力を望み、チームを去る事が出来た場合、状況は益々悪くなる。我々は状況がどのように発展していくか待つ必要がある。