SUPER GT 第5戦「FUJI GT 300km RACE」の予選が8月5日(土)静岡県の富士スピードウェイにて開催された。今回の戦いの場、富士スピードウェイは、約1.5kmの長いストレートが特徴だが、後半には中低速コーナーの連続するテクニカルなセクションもあり、セッティングの難しいコース。2012年からは世界耐久選手権(WEC)の1戦に加わっている。過去にはF1も開催されており、日本を代表するサーキットのひとつである。
今戦は、大波乱のSUGO戦から2週間のインターバルを経て、又、3週間後には鈴鹿1000kmが待つ「真夏の3連戦」の2戦目となる。シリーズとしても後半戦に突入し、各チームはタイトル争いを見据え、着実なポイント獲得を狙ってくるはずだ。
ただし、ここ富士スピードウェイはLEXUS LC500勢にとっては「ホーム」コースといえど、現在6台中5台がランキングトップ5でウェイトハンデも50キロ以上で、燃料リストリクター併用による調整を受けており、今戦も苦戦を強いられそうだ。唯一、No.19 WedsSport ADVAN LC500(関口/国本)はウェイトハンデが18キロと軽く、これまでの悔しさを晴らす絶好のチャンスとなる。とはいえ、2戦連続でポールポジションを獲得しているホンダNSX勢や、前戦で2基目のエンジンを投入し2位につけた日産GT-R勢とのバトルが激化することが予想されていた。
本日の予選は、GT500クラスは15台、GT300クラスは30台のエントリーがなされた。天候は曇り、気温:27℃、路面温度:33℃の状況下で、14時35分~開始された。
<GT500>
GT500のQ1はまさかの結果となった。大本命の#19 WedsSport ADVAN LC500(関口/国本)は、午前中に行われた公式練習でもトップタイムを出しており、Q1開始早々にコースインしクリアラップを狙ったが、14位でQ1敗退。また、SUGOのクラッシュの影響で2機目のエンジン投入した#100 RAYBRIG NSX-GT(山本/伊沢)もまさかの最下位でQ1敗退した。
Q2も、接近戦となったが、ポールは#8 ARTA NSX-GT(野尻/小林)が獲得。菅生に続き、2戦連続、シーズンでは3度目のポールポジションとなった。野尻は走行後、「3度目の正直で(明日のレースは)今度こそ勝ちたい」と笑顔でコメントした。 2位、#23 MOTUL AUTECH GT-R(松田/ロニー・クインタレッリ)。3位には、現在シリーズランキングも3位につける、#36 au TOM’S LC500(中嶋/ジェームス・ロシター)が入った。4位には、#17 KEIHIN NSX-GT(塚越/小暮)。5位は、#24 フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R(佐々木/J.P.デ・オリベイラ)となり、上位に、ホンダNSX、LEXUS LC500、日産GT-R、が入り混じっており、明日のレースの予想はより難しくなったといえる。
<GT300>
Q1では、ストレートが早そうなマシンを筆頭に、全体的にタイムが伸びなかった。公式練習で4番手タイムを出していた#21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/柳田)もまさかのQ1敗退となった。
Q2では、GT3車輌が好調。#55 ARTA BMW M6 GT3(高木/S.ウォーキンショー)がポールを獲得。2位は #7 Studie BMW M6(ヨルグ・ミューラー/荒)。3位は、現在シリーズランキングクラス2位につけている#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口/片岡)。明日は確実に、表彰台を狙ってくることが予想される。
尚、シリーズランキングトップの#25 VivaC 86 MC(松井/山下)は、82キロものウェイトを積みながらもQ2に進出し、12位となった。
この結果、GT500、300共にARTAがポールを獲得した。
決勝は明日、8月6日(日)15時25分~行われる。LEXUS LC500勢が、SUPER GT史上初となる5連勝を達成出来るか、今度こそホンダNSX勢、日産GT-R勢が阻止できるのか、目が離せない戦いが繰り広げられるであろう。