> Audi Hong Kongのペアが16.5秒差でチャンピオン争いをリード。
> Craft-Bambooの二人もTaiwan Top Speed相手のGT4の戦いを制す。
マーチー・リー選手とショーン・トン選手が今鈴鹿大会の第1レース圧倒的な勝利でBlancpain GT Series Asia チャンピオンシップのリードを築いた。Audi Hong Kongのペアは前戦からのピットストップのサクセス・ペナルティをものともせず、ニック・フォスター選手とデヴォン・モデル選手のCraft-Bamboo Racingポルシェを16.5秒の大差でしのぎ、OD Racingのミッチ・ギルバート選手とアディティヤ・パテル選手も総合の表彰台に上がった。
一方で、フランク・ユー選手の怒涛の第2スティントで彼とCraft-Bamboo Racingもう一人のドライバー、ジャン・マルク・マーリン選手は今季3回目のGT4勝利を飾った。Taiwan Top Speed Racingのジョージ・チョウ選手とケオ・チャン選手との差はわずか1秒だった。
GT3: リーとトンが初優勝
#5 Audi R8 LMS GT3は3番手スタートながら、ミスのない走りで今大会のシルバー・カップ争いをリードした。
リーはパテルを越した後、1コーナーに一団が飛び込むタイミングですでに2番手に上昇し、 1周目の終わりにはCraft-Bamboo Racingのポール・シッター、ダリル・オーヤング選手の最終シケインでのミスに乗じて、ポジションを上げた。両者の差はつかず離れすだったが、25分経過後のピット・ウィンドウ・オープンのころには、3.5秒のリードになっていた。
そのまま2台の争いは続いたが、パテルの後方にはARN Racing Ferrariの永井宏明選手、GruppeM Racing Mercedes-AMGのハンター・アボット選手、そしてポルシェのモデル選手とVSR Lamborghiniのサンディー・ストゥヴィック選手が続いていた。
リーはブリラムでの2位フィニッシュによるサクセス・ペナルティで7秒プラスのピット・タイムを課せられていたが、それでも2位を死守していた。OD Racing Audi、ARN Racing FerrariそしてGruppeM Mercedes-AMGなどの同様のハンディキャップに助けられはしたが、ペナルティのない、オーヤングのパートナー、ピーター・リ選手が先にピットから出られたのは驚くこともなかった。
Craft-Bamboo Racing Porscheのリードは数コーナー続いたが、リがトンにポジションを明け渡した時も、決して負けているようには見えなかった。後方でのバトルが続く中、香港出身のドライバーは彼と、リートPhoenix Racing Asia/Audi Hong KongのBlancpain GT Series Asiaでの初優勝に見事につなげてみせた。
さらに後方のリはやがて、チーム・メイトでハンデのないフォスターからのプレッシャーを受けるようになる。モデルがピットした後、2ポジション上げた彼は、すぐにギルバートも追い越した。2台のCraft-Bambooポルシェはその後、88号車が引き離すまで、しばらくランデブーをつづけた。
ギルバートはその後、積極的に攻めて、トラフィックをうまく機会を得てパスして、表彰台でのフィニッシュにたどり着いた。
一方でリは6台が3秒内にひしめく、最終ラップを制して4位でフィニッシュした。アボットの後を受けたマクシー・ゲーツ選手がスプーンでリのポルシェを後方から突き、2台はそこで失速した。リはそれでも何とか残ったが、Spirit of Raceのルイ・アグアス選手とARN Racingの佐々木孝太選手の2台がダメージを受けたメルセデスAMGを抜き去り、総合5位と6位につけた。ニコラス・コスタ選手は0.061秒差で7位に着けた。
マッシミリアノ・ワイザー選手はファステスト・ラップを記録し、VSRランボルギーニにコンマ1秒遅れながら、ポイント獲得し、アレックス・ユーン選手のAudi R8 LMS Cupからのエントリーはなんとかポイント圏内に食い込んだ。
X-One Motorsportsのアンドリュー・ハリアント選手とサムソン・チャン選手はアマチュア・カップのポールか、16秒差をつけてT2 Motorsportsのグレゴリー・テオ・ビー・タット選手とデヴィッド・ティポビアントロ選手を交わして見事勝利、KCMGの竹田直人選手と白坂卓也選手のペアも表彰台に上った。
現時点、暫定ながら、リーとトンは13ポイント差でGT3カテゴリーのトップにつけ、パテルとミッチェルがそれに続く。アボットは7位フィニッシュによって1位から3位へとランキングを下げた。
GT4: ユーとマーリンがTAIWAN TOP SPEEDをしのいで勝利
GT4はチームの異なる戦略によって、残り2周まで混戦が続いた。ジョージ・チョウ選手がポールから逃げたが、4番手から追い上げてきたジャン・マルク・マーリンを振り切ることができなかった。両者の間の差はつかず離れずだったが、Craft-Bambooのポルシェがピットインした時には2秒差となっていた。
Taiwan Top Speedは逆に、できるだけチョウを出しておく戦略をとった。加えて、Craft-Bambooの5秒のサクセス・ペナルティによってケオ・チャン選手は11秒のリードを稼ぐことができた。
だが、ユーもあきらめることなく、徐々に追い上げを開始した。鈴鹿のタイトなコースは、GT3のトラフィックを交わすのに困難を極めたが、それでも残り2周で、彼はチャンにプレッシャーをかけられる位置に着き、第2デグナーでのミスを誘い、次のヘアピンでイン側に飛び込ませ、1秒差で先にチェッカーを受けた。
HubAuto Racingの井田雅彦選手とリンゴ・チョン選手が表彰台、最後のポジションを得た。
明日のBlancpain GT Series Asia第2レースは日本時間11:30からスタート。Facebookとウェブでのライヴ中継にこうご期待!
ドライバーのコメント
マーチー・リー #5 Audi Hong Kong R8 LMS GT3: 「いいスタートが切れたし、1コーナーでアディティヤ(・パテル)の選手のインにつくことができたけど、ダリル(・オーヤング)がシケインでミスしたみたいで、僕も楽になった。その後はダリルが3、4周目に迫ってきたのはわかっていたけれど、とにかく大事に走ろうと思ってた。チームと連絡を取りながら、ポジションとか、ピット・ウィンドウ・オープンまでどれくらい、とか、いろいろ考えながら走ってたよ。
ニック・フォスター #88 Craft-Bamboo Racing Porsche 991 GT3 R:「Craft-Bambooのスタッフが前戦ですごく頑張ってくれて、クルマはすごく進化した。残念ながら予選の結果は今一つだったけれど、ペースは出ていると思っていた。デヴォンも彼のスティントでポジションを上げてくれたし、サクセス・ペナルティのピットストップでもポジションを稼げた。そして、僕のスティントのスタート時にミッチ(・ギルバート)とピーター(・リー)を交わすこともできた。そこから先、クリーン・エアの中でのクルマは最高だった。
アディティヤ・パテル #86 OD Racing Audi R8 LMS GT3: 「スタートはうまくいかなかった。スタート前に、ダリル(・オーヤング)とちょっとふざけてたので、ライトが消えた時に、ちゃんと後ろについてなきゃな、と思っていたらマーチーに完全に行かれてしまった。とにかく、落ち着いて走って、せめてミッチが何かできる分は残しておかなければいけない、と思っていた。彼が4位に落ちた時に、もう画面を見るのをやめちゃったんだけど、誰かが、また取り戻した、と言ったので、もう一度ちゃんと見なくちゃ!と思ったんだよ。
フランク・ユー #77 Craft-Bamboo Racing Porsche Cayman GT4 Clubsport MR: 「僕たちはTaiwan Top Speedと違ったピット戦略だったので、他のGT4車両との位置関係がわからなかった。僕の前にも後ろにも誰もいなかったから、とにかくプッシュしてた。でもそうしたら、GT3の隊列がやってきて、鈴鹿のように狭いコースではすっかり時間を取られてしまうので、先にやることにしたのがよかったみたいだ。ラスト2周でケオ(・チャン)のすぐ後ろにつけて、ヘアピンで抜くことができたんだよ。
永井宏明 #28 ARN Racing Ferrari 488 GT3:「これだけGT3車両が集まって走るレースにフェラーリで参加したのは、今回初めてです。Blancpain GT Series Asiaは、みなさんとてもフレンドリーで、レベルも高いので楽しくレースすることができました。ピレリタイヤは初めてだったので、データが全くなくて、少し心配だったんですが、何とか間に合わせることもできて、よかったな、と思っています。
レースも、当然、ブロックとかはありましたけど、紳士的にお互い、リスペクトしながら走れたと思います」。
佐々木孝太 #28 ARN Racing Ferrari 488 GT3:「永井さんがいい走りで追い上げてくれたので、何とかその順位は維持したいという気持ちがありましが、ちょっと、ピット作業の計算がうまく合わなくて、出遅れて他車に前に出られてしまいました。そのあと、追い上げたかったんですが、タイヤのマネージメントにてこずってしまって、追いきれずにいたところ、後半、他のクルマが辛くなってごちゃごちゃしてきたところで、うまくすり抜けることができて、順位を上げることができたので、最低限の結果は出せたかな、と思います。やはり、鈴鹿は地元だし、S耐で走っているクルマだし、そこで負けるわけにはいかないな、と思っていました。今朝のフリー走行でもトップタイムを出せたので、アジアにはARNレーシングがいる、ということをアピールできたと思います」。
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