アゼルバイジャンGPはドライバーズ・チャンピオンシップの優勝候補の2人に緊張した時を残した。これは今シーズンで最も物議となった事件の一つだ。3度の世界チャンピオン、ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)と4度のチャンピオン、セバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)の間で発生した事件から1週間たったにもかかわらず、これに関連する問題は未だ引き続いている。
F1のパドック内外で支持や拒否のコメントについて、誰もが意見を述べたいと思っている。本当はハミルトン(Hamilton)に対抗する為にマシンを操縦する上でベッテル(Vettel)の頭の中で何が起こったか我々は疑問に思っている。ドイツ人ドライバーはレッドブル以外でチャンピオンシップを獲得していないので、フェラーリ・チームで勝利する事へのプレッシャーがあったのだろうか。おそらくミルトン・キーンズ(Milton Keynes=レッドブル・チームの本拠地)のチームの優位性なしでも勝てるという事を証明する必要があったのかもしれない。FIAがベッテル(Vettel)の運転操作をよく見ていなかった事は明白だ。バクー・サーキットでのペナルティーにもかかわらず、FIAはフェラーリ・ドライバーに更なるペナルティーを加えるかどうか決定する為に会合を開催する。
しかし、今週の大きなニュースはこれだけではなかった。マクラーレンの前CEOロン・デニス(Ron Dennis)が、マクラーレン・グループのすべての株式を売却したのだ。このように37年間のF1の歴史を閉じた。ニキ・ラウダ(Niki Lauda)、アラン・プロスト(Alain Prost)、アイルトン・セナ(Ayrton Senna)、ミカ・ハッキネン(Mika Hakkinen)とルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)らが、チームを勝利に導いた。このスポーツが新たなステージへ進む大きな変換点となる。
マクラーレンCEOロン・デニス(Ron Dennis)の後継者ザク・ブラウンは難しい役割を担う。今シーズン初めてチームの2台が完走し、初得点を獲得した。しかしこの結果を得るまで9つのレースを消化しなければならなかった。そのためホンダとの関係は悪化している。同じくバーニー・エクレストン(Bernie Ecclestone)が、フェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)は再びファラーリを望んでいることを隠さず話した為、チームが彼を失う懸念が大きくなった。
ランス・ストロール(Lance Stroll)もまた批判を受けている一人だ。カナダ人ドライバーはバクーで初の表彰台を獲得した。彼は今シーズン批判にさらされている。ストロールは3位を獲得する為に起こりうる唯一の悪い事は、リカルド(Ricciardo)のタイヤを飲むことだと考えた。しかし最後の瞬間で2位を逃した為、批判を聞きもらさなかった。同じくジャック・ヴィルヌーヴ(Jacques Villeneuve)も彼がウィリアムズ(Williams)のF1ドライバーとして、すぐに認められると断言することを躊躇った。